グリオキシル酸の「どの効果が矯正の邪魔/リスク」になるのか知りたいです。
ご質問いただきましたので自分の知識と考えをお伝えします(^^)
①髪の内部でイミノ結合ができたことで矯正の還元の邪魔になるのか?
A. 等電点領域で効いていれば還元施術の邪魔にならないです!(髪質にもよりますが)
他のグリオキシル酸は計測しないと分かりませんが、
セレクタープロファイブA(グリオキシル誘導体)を等電点として使う場合にアルカリクリーム(ライトナー)と混ぜて等電点で使えるようにレシピを作りました。
こちら↓
②髪の表面で反応したグリオキシル酸の効果で還元剤の浸透の邪魔になるのか?
A. 髪表面での収斂と架橋は邪魔になります!
詳しく説明すると、
グリオキシル酸(pH1~3)をそのまま使用すると、pHが等電点以下のため、毛髪が+にチャージされ、−のグリオキシル酸は「毛髪表面にイオン吸着」してしまい髪内部には浸透せず、グリオキシル酸の架橋効果がキューティクルで最大になります。
だから、グリオキシル酸熱を続けると髪(キューティクル)が硬くなる訳なのです。
そして「カラーの発色も邪魔して色ムラ」になります。
もし、効果的に反応させるのであれば、上でも説明したように、アルカリクリームやライトナーとミックスしてグリオキシル酸をpH5.5〜6.5にすることで毛髪は−にチャージし、−を持つグリオキシル酸は毛髪内部まで緩やかに浸透し「架橋と保湿効果」がでます(+も持っているのでその分はキューティクルに吸着する)
そのデメリットを回避するため、アルカリクリームやライトナーと混ぜることにより過収斂はしなくなるが、グリオキシル酸本来の「架橋効果が弱く」なり「カラー発色の悪影響」も残ります…
③グリオキシル酸の酸熱後に矯正をやる場合には、判断基準とかってありますか?
何回以内とか、何ヶ月経過してるとか、濡らした時の手触りだったり確認の仕方とかもあれば教えてください!
A. 判断は難しいです…
ですが、どうしてもというのであれば「髪の匂い」で判断する方法があります。
髪を乾かした時、とくに髪か濡れた状態でいつもと違う匂いがすれば、まだ髪にグリオキシル酸が残っています。
(グリオキシル酸が髪へ反応した時に独特の匂いが出ます)
お客様の髪をクンクンするのは、気まずい感じにもなりそうですが(汗)
匂いの感じ方は個人差があり難しい判断方法なので、オススメはしません(笑)
あとは、、、
- グリオキシル酸の濃度
- 脱水縮合前のスライスの厚さ
- グリオキシル酸施術の回数
- 髪の太さやカラー毛
などによって効き方は様々なので判断は難しいですね(涙)
最近の研究で分かったことは、少なくとも「半年間」は髪表面で残っていると言われています。
(グリオキシル酸単体で施術した場合)
ご参考くださいませ(^^)