美容師さんからチャットにてご相談がありました。
以下相談内容↓
質問です。 他のお店で矯正をして、薬つけたら切れそうな髪質のお客様なんですが、どうしても矯正をしたいらしくLAとクオラインで対応できるでしょうか?
とのこと。
デリケートな施術なので、順序立てて考える必要があります
現在の毛髪履歴は?
- バージン毛
- カラー毛
- ブリーチ毛
- パーマ/デジタルパーマ毛
- 縮毛矯正/ストレートパーマ毛
- 酸熱トリートメント毛
- ハイライト毛
どの部分に縮毛矯正をしたいのか?
- バージン毛
- 既染部(カラー毛またはブリーチ毛)
- 既矯正部(最初から伸びなかった部分・時間差で癖が戻った部分)
お写真はあるのか?
- オンライン予約の場合は写真を共有していただき、事前カウンセリング
これらの情報をベースに施術を考える
料理と一緒で、ある程度メニューが分かっていればそれに対して仕込みが必要になってきます。
「使用薬剤と施術イメージ」の準備ですね。
ただ、今回のお客様は「お電話」のご予約とのことなので「細かい部分は実際髪を見ての診断」になります。
現在分かるコンディションとしては、
- 縮毛矯正の失敗
- カラー毛
- かなりのハイダメージ
- 薬をつけたら髪が切れると言われた
【縮毛矯正の失敗を直す】考えられる改善方法としては「3つ」
- 「アルカリ縮毛矯正での失敗」の場合
- 「酸性縮毛矯正での失敗」の場合
- どちらも怖い…難しいという場合には
施術可能な目安としては?逆にNGな髪とは?!
施術可能な目安としては「髪に硬さがあること」です。
逆に、ゴムみたいに伸びたり、ブヨブヨになる髪は絶対NGです⚠️
1)「アルカリ縮毛矯正での失敗」の場合
通常であれば、アルカリ縮毛矯正の薬はチオグリコール酸がメインの薬剤が多く、S1の結合(柔らかい場所にある)新水性SS結合を還元し過ぎていての失敗しているケースが多いので、この場合は「酸性縮毛矯正で直せる場合があります」
LA(レブリン酸)にスピエラ33%濃度の物(アリミノ・パイモア)を5%前後混ぜ、塗布して5分〜で還元チェックしながら様子を見ます。
2)「酸性縮毛矯正での失敗」の場合
通常であれば、酸性縮毛矯正の薬はスピエラや、GMTがメインの薬剤が多く、S2の結合(かたい場所にある)疎水生SS結合を還元し過ぎていての失敗しているケースが多いので、この場合は「アルカリ縮毛矯正で直せる場合があります」
ただ、アルカリ矯正と違い疎水部の結合を切り過ぎている髪の修正はかなり難しく、少しのアルカリ膨潤や軟化をしないと直せないのですが、読み間違えると一気に「軟化・膨潤・還元」が進み、取り返しのつかないことになります。
とても難しい薬剤選定ですが、
1剤を塗る前に、患部へLA(レブリン酸)とシストリ2番を1:1で混ぜた物を「先に薄塗りし」その上からクオライン「T-C80」を塗布し、全体塗り終えてすぐに様子を見ながら、還元チェックをしていきます。
(状態を見て放置時間はコントロール)
(コンディションによっては効きが弱い場合も)
3)カウンセリングをしても使った薬が分からない
他店での施術だと実際にどんな薬を使ったのかまでお客様は理解はしていなことが多いので、あとは乾いた/濡れた状態で触った時の感覚になってしまいます。
可能であれば、お客様自身に前回の施術したサロンに問い合わせて確認するのもアリ(電話しにくいと思いますが…)
自分の肌感的には、お客様ヒアリング中に「酸性ストレート」というワードが出るケースは多いですね。
どちらも怖い… 難しいという場合には?!
最初の施術は「酸熱トリートメント」をオススメします。
もちろん、レブリン酸 酸熱トリートメント(SP5 LA)でSS結合を切ることはできないのでクセは伸ばせませんが、一時的に髪がストレッチした状態にはなるので、初回はそこを利用し「酸熱トリートメント施術をして一度様子を見る」をお客様に提案するのもアリですね。
(初回は髪の体力を確認し、次回の還元施術に繋げる方法)
実際に、自分のお客様も他店でチリついた方が「LA酸熱トリートメント」でかなりの方が髪質改善されています(長期的に時間はかかります)
あくまでも、今分かる情報だけで考えられるパターンでどんな施術も絶対はありません。あとは実際に髪を見ての診断と、今自分ができる最大限のスキルが必要になってきますね💪
番外編
こういう難しい毛髪にも対応できる薬剤を現在開発中です。
年末には発売したいですね😳
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美容師酸向けにオープンチャットを用意していますので、質問ありましたらお気軽にどうぞ💡
細かくは実際に見て勉強する方がいいと思いますので、その場合は臨店や集合講習の希望を出してもらえるとサロンまたはお近くのエリアに訪問し技術指導や薬剤についての解説もさせていただきます。